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カロリー

カロリー意味あるの?カロリーの歴史はやはり神話なのか?

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<プロローグ>
私はリサーチのプロにお願いし国立国会図書館で、
『カロリーの摂取量が消費量よりも多いから太る』というような関連の論文を1900年前後から探してもらいましたが、今回は探すことはできませんでした。
(このブログの最後に若干の成果を報告します。)

やはり頼りになるのは、この本(ゲーリー・トーベス氏)しかありません。


1.「入るカロリー/出るカロリー」説の誕生


「人はなぜ太るのか?」ゲーリー・トーベス著より引用)

1900年代初期にドイツ人の糖尿病専門家
 カール・フォン・ノールデン(carl von Noorden)

「私たちは消費するよりも多くのカロリーを摂取するから肥満になる」

と初めて主張して以来、
専門家もそうでない人も、ともかく熱力学の法則(エネルギー保存の法則)により、
これが真実だと決められていると主張してきた。
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(※そして「入るカロリー/出るカロリー」の考え方が世界中に広まっていった。)

1934年
ヒルデ・ブルッフ(Hilde Bruch)というドイツの小児科医が米国に移住し、ニューヨークに落ち着いた。

彼はそこでの肥満の子供の数に驚嘆したという(あたかもマクドナルドの1号店の生まれる20年も前の大恐慌の真っ只中である)。

1954年には、ブルッフは「肥満の問題は体が必要とする以上に食べているという単純な問題であり、米国民に広く行きわたった考えである」と述べている。

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ブルッフの時代の医師も今日の医師たちも考えが足りないわけではない。

彼らは単に、私達が太る理由は議論の余地のないとする

『欠陥のある信念体系(パラダイム)』を持っているだけである。

太る理由は食べ過ぎているか、運動が少なすぎるか、その両方であり、
したがってそのをすることが治療になると医師たちは言う。
(〜略〜)
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1950年
ジョン・タガート(John Taggart)(コロンビア大学の医師)は、肥満に関する会議の挨拶で

「私達は熱力学の第一法則の妥当性に絶対的な確信をもっている」と付け加えた。


しかし、それは「熱力学の法則」が他の物理学の法則以上に物語ることを意味するのではない。
ニュートンの運動の法則、アインシュタインの相対性理論、量子論などが宇宙の特性を示すものであることはもはや疑問の余地はない。

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しかし、熱力学の法則は "なぜ人は太るのか?" については説明していない

このたった1つの単純な事実(熱力学の法則)を専門家達が理解できなかったために、
驚くほど間違った助言がなされ肥満問題の拡大につながった。

熱力学の法則が肥満の説明になっているという誤った解釈がなかったら、
「消費するよりも多くのカロリーを摂取するから太るのである」
という見解そのものが存在しなかったであろう。

■世界保健機関(WHO)
「肥満と過体重の根本的な原因は、摂取したカロリーと消費したカロリーのエネルギー的不均衡である」
と言っている。

似たような表現が、米国疾病予防管理センター、英国医学評議会、フランス国立保健医学研究機構、ドイツ保健省などで使われている。
(〜略〜)

■2004年12月、ニューヨークタイムズ
米国食品医薬品局(FDA)は、「カロリー計算」のメッセージに焦点を当てた消費者教育の活動を開始したいと述べた。
それは非常に古く、かつ不変の科学的メッセージ

「消費するよりも多いカロリーを摂取する人は体重が増えるだろう。熱力学の法則をうまくかわす方法はない」
を強調するものである。


2.しかし、肥満はさらに増えている


肥満の流行を考えてみよう。
50年前、表向きは米国人の8〜9人に一人が肥満と考えられていたが、
今日では3人に1人が肥満であり、過体重まで含めると3人に2人となる。

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この数十年間の肥満の蔓延において「入るカロリー/ 出るカロリー」のエネルギーバランスの概念が幅をきかせたため、公衆衛生を担当する役人たちは、その原因を、
私達が彼らの指示(運動をすること、食事を減らすこと)を守らないからだと思い込んでいる。

1998年
マルコム・グラッドウェル(Malcolm Gladwell)(ジャーナリスト)は、雑誌 ”The New Yorker” でこの矛盾をついた。

彼は「私達は摂取するカロリーを減らし、運動をしなければ体重が減らないことを教えられてきた」と書いた。

さらに、「実際にこの勧告についていける人がほとんどいないということは、

私達の力不足、あるいは勧告に欠陥があるからである。
医学の通説は自然と前者(私達の力不足)の立場をとる。(〜略〜)

医学の通説が過去にどれほどの間違いを犯したかを考えると、それは不合理ではない。
彼らの勧告が正しいかどうかを検討する価値はある」 と述べている。

(ゲーリー・トーベス氏)
肥満は、エネルギーバランス、あるいは「入るカロリー/ 出るカロリー」または過食による異常、熱力学とは何の関係もない。

もし私達がこれを理解できなければ、「人はなぜ太るのか?」という問題に対し、これまでの慣習的な考え方へと後退してしまう。
それがまさに1世紀にわたって続く泥沼である。

(引用以上)


3.ノールデンの書物


テレビの番組ではあいかわらず、医師や栄養士が
「消費された以上に食べれば太るのは小学生でも分かることです・・」
「太る原因は食べ過ぎです・・・」
と自信満々に言っているのを見ると、私は本当に嫌な気持ちになるんです。

しかしそれって、凄く薄っぺらで、いかに根拠のない事柄であるかがお分かり頂けたかと思います。

次号以降で、『カロリーと熱力学の法則』について詳しく説明したいと思います。

また冒頭で、若干の成果といいましたが、
カール・フォン・ノールデンの書(論文?)を入手することができました。

(『代謝と実践医学』  carl von Noorden)
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(Chapter 掘”Obesity(肥満)” )
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これも翻訳してみて、皆さんに紹介できればと思います。
お楽しみに!


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