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食べ方(摂取方法)

朝食は食べても太りにくい、と言われる訳(時間栄養学)

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<はじめに>

前回の記事では「時間栄養学」の考え方を紹介しましたが、
今回は、時間栄養学の「なぜ朝食をしっかり食べると太りにくいのか?」
という説明の中身について、
私なりの意見を述べたいと思います。(今回は朝食に限定して)


「時間栄養学」の考え方については前回の記事をご覧下さい。

【関連記事】→「いつ食べるか?が重要(時間栄養学と肥満)」

参考文献:「時計遺伝子ダイエット」(2012年)
香川靖雄著(女子栄養大学副学長)

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1.”代謝” が魔法の言葉になっていないか?


【代謝】とは?

「外界から取り入れた無機物や有機化合物を基に行われる一連の化学反応のことで、新陳代謝とも言われる。大きく分けて分解と合成の2つがある。」
(代謝ガイドブック:霜田幸雄著)

つまり私達が食べる糖質・タンパク質・脂質などを分解、吸収し生体に必要なエネルギーを取り出し、またそのエネルギーを元にタンパク質や脂肪、核酸などを合成していくことです。


(1)まず時間栄養学の説明の中で、
「朝食はいくら食べても、代謝がアップするから消費してくれる」というのはどうだろうか?

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代謝って、そんなに万能だろうか?

確かに朝食を摂ることで、体温も上がり体の細胞も動き出すだろうが、それは栄養が来たから動き出すのであって、通常の範囲の食事であれば、アップした代謝量が朝食で摂取したカロリーを上回ることはないはず。

少なくとも食べてない人よりは、カロリーの余剰分は多いはずである。



(2)また、「朝食を抜いて代謝が低い時に昼食を沢山食べると、エネルギーに変換できず太る」というのはどうだろうか?

しかも「朝食を食べていれば、すでに代謝が上がっているから昼食はいくら食べても太らない」そうだ。

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「代謝が低い時に食べると太る」という主張は、ダイエットをしていた人がリバウンドして以前よりも太る時にも使われるのだが、私にはおかしな理論に聞こえる。

確かに食べ始めは、代謝が低いかもしれないが、食べればすぐに体温も上がり体は動きだすのではないだろうか?

朝食だって、寝起きで代謝が低いときに食べるのではないだろうか?


(3)また、「バランスの悪い朝食は末梢細胞のリセットが中途半端で、代謝が完全にスタートしないから太りやすい」というのはどうだろうか?

もちろん、バランスのとれた食事が神経の落ち着き集中力に影響を与えるのは認める。

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しかし、おにぎりだけでも体温は上がるし、エネルギーになるし脳の栄養にもなる。
それならどれだけの代謝の差が出るのだろうか?

バランスのとれた食事(例えば 700kcal)は食べても太りにくく、カロリーを減らしたはずのバランスのとれていない食事(カップラーメン:約350kcal)は太りやすいとすると何かがおかしい。

また果物や野菜を育てる場合にしても、バランス良く栄養を与えると大きく成長するのが普通ではないだろうか?

それなのにバランス良く栄養を摂ると、代謝がアップしてすべてカロリー消費してくれるというのには違和感がある。


■つまり、代謝によって 痩せている人と太っている人を区別しようとすると、すべてのカロリー・栄養が太っている人も痩せている人も同様に吸収されて、痩せている人がすべて分解してエネルギーとして放出していることになる。

なぜそんな無駄な事をするのか?
なぜ余分に摂取できた貴重なエネルギーを蓄えないのか?


2.朝食とダイエットの関係は?(私の考え)


まず時間栄養学の考え方は、
単に ”朝食をしっかり食べてもスリムな人の習慣” ”朝抜きで太りがちな人の習慣” を「代謝」に当てはめただけのような気がする。

時間栄養学と言うのなら「食べる時刻」だけでいい訳だが、それにもかかわらず「バランスの悪い食事は太りやすい」とか、「分食した方が太りにくい」とか、「食べ順」などの概念が組み合わされるのは何故だろう?


それは、私の「腸内飢餓」の理論の方が説明がつく。

【関連記事】→「偏食と不規則な生活が腸内飢餓をつくる(3要素+1)」



(1)朝食をバランスよく摂ると太りにくい

まず私が「朝食をバランスよく食べると太りにくい」という時は、

「いろんな食品を摂ることで腸内の飢餓状態が起こらず、『基本体重(Basic Weight)』がアップしにくい」
ということを意味しています。

朝食は1日のスタートで、朝食を食べると休んでいた胃腸が活発に動き出します。

その朝食で、繊維質の野菜、海藻、乳製品、納豆、魚肉製品などいろんな食品を食べておけば、長時間に渡り消化されないものが腸内に残るので、腸内の飢餓状態を防ぐことができます(これは我々の小腸が6〜7mと長いためです)

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つまり
・いつ食べるか(時刻、食事の間隔)
・何を食べるか
・どの様に食べるか
が肥満に影響を及ぼすのは、それが「腸」の動きと密接に関係があるからです。

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元々痩せていて、この様な生活習慣のある人がカロリーなど気にせずに食べても、一生体型が変わりにくいのはその為です。



(2)朝食、昼食を軽くすると太りやすくなる

一方、朝食は食べたとしても太りやすくなる場合があります。
(基本体重[BW]がアップしやすいという意味です)

いわゆる 逆三角形型 の食事で、朝・昼は軽くすまして夕食でバランスを摂るというもの。

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朝食は簡単なコーヒーとトースト、ゆで卵などで済まし、
昼もおにぎりやハンバーガー、カップラーメンなどで済ましたりした場合、(1)で説明したのとは逆に腸内の飢餓状態が生まれやすくなります。


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朝食後に胃腸が動き出すと通常は排便をしますが、すると腸の中には朝食で食べた物しか残らないということになります(この場合、主に炭水化物と良質の蛋白質)。

昼食も簡単な炭水化物中心の食事で、繊維質などが不足すれば、夕食までに飢餓状態ができやすくなるという理由です。

つまり朝食は、いろんな食品をバランス良く摂ると太りにくくなりますが、簡単に済ませると逆に太りやすくなる場合があるのです。

時間栄養学では、「朝食を食べると代謝がアップし、その後何を食べても消費してくれる」という理論は全く当てはまりません。


(3)朝食を抜いて、1日2食で太りやすくなる理由

朝食を抜けば全員が太る訳ではないけど、いくつかの条件が重なれば太りやすくなると考えます。

一番大きいのは、単純に「何を食べるか」ということと、「食べてない(空腹の)時間」の問題です。

1日2食になることで、食事間隔は長くなります。

朝食を抜くとお腹が減り、昼食でコンビニ弁当やラーメンライスのような炭水化物と肉中心のランチになることもあるでしょう〜。

空腹を満たすことだけで満足し、野菜などの繊維質が不足することがあげられます。

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(コンビニ弁当)


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(ラーメン、ご飯も欲しいな〜)

しかし朝食を食べていないので、腸の中にはその食事しか存在しません。

その状態で夜の8時、9時まで食べないとすると、飢餓状態(すべて消化された状態)ができやすいという理由です。(夜食から翌日の昼食にかけても同じ理由)

これは ”食べる量” が違うだけで、(2)の「朝、昼を軽くしたら太りやすくなる」というのと基本的に同じ理屈です。

夜が遅くなるのであれば、夕方5時頃にでも牛乳やチョコレートなど、何かお腹にいれておけば太りにくくなるというのも、飢餓状態が防げるからです。


(最後に)
※今回は朝食中心に書きましたが、
次回は、「なぜ夕食が遅くなると太りやすいのか」という点について「ビーマルワン」を中心に私の意見を述べたいと思います。



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