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食べ方(摂取方法)

夜遅くの食事は本当に太るのか?(時間栄養学)

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今回は、時間栄養学の3回目です。
まだの方は、まずこちらの記事をお読み下さい。

【関連記事】→「いつ食べるか?が重要(時間栄養学と肥満)」


1.私達の体が睡眠中にしていることは何?


私達が寝ている間、体は休んでいる訳ではありません。
昼間にできないことを、寝ている間に必至でやってくれているのです。

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ここでは詳しくは説明しませんが、大きくは2つと言われています。

一つは脳の中の老廃物の除去や記憶の整理などです。

二つ目は体のメンテナンスや細胞の再生です。

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成長ホルモンが分泌されることにより新陳代謝が促され、種々の酵素や骨、筋肉などの組織が作られると言われています。

仕事で疲れても、栄養を摂って寝ると翌日には回復しているのはそのおかげなんですね〜


2.ビーマルワン(BMAL1)とは?


当然、体脂肪も寝ている間に多く作られます。

そこで最近注目されているのが、ビーマルワン(BMAL1)という脂肪合成を促進する「時計遺伝子」のタンパク質です。

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(図ー1)

ビーマルワンの分泌量は、午後6時ころから高まり、午後10時から午前2時にかけてピークに達するので、”夜遅くに食べると太りやすい” ということの根拠とされているようです。

私はこの話を始めて聞いた時、「この人達おかしなことを言っているな・・・」と思いました。


【関連記事】→「”太る”という言葉の2つの意味」

この記事を読んで頂ければ分かると思いますが、「夕食を(遅くに)食べて太る」というのにも2つの意味があるのです。

寝ている間に細胞が再生されるという意味では、成長ホルモンなどの影響で夜の食事が(朝、昼に比べ)太りやすいというのはあると思います。

特に普段からダイエットをしてカロリー制限をしている人は体重は一気に増えるかもしれませんが、それは基本体重(=Basic Weight) まで戻ったということです。

しかし、以前は午後6〜7時に食べても太らなかったのに、夜の食事が遅くなってから ”前よりも太った” というのは別問題です。
〔基本体重(=BW)、それ自体がアップした〕

この2つの意味が混同されたあげく、ビーマルワンの量といかにも関連があるかのように語られていると思うのです。


3.消化時間が考慮されているか?


ネット上でこのような投稿を見ました。

「自分で同カロリーのものを摂取時間をいろいろ変えて試したけど、結果は同じ。むしろ寝る前に食べると翌日胃がもたれ、痩せるよ・・・」

私の場合も同じなんです。

寝る前に食べると、寝ている間ずっと胃腸に負担がかかって痩せてしまいます。
きっと "太りたい" と思って夜遅くに食べている人も同じ思いではないでしょうか。


結局、夜遅い食事と肥満の関係を、ビーマルワンの値で説明するのは無理があると私は考えています。

なぜなら
”消化時間” が抜け落ちているからです。

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例えば、午後10時に食事を摂れば消化されて吸収されるまでにまた数時間かかるでしょう。寝ている間も胃腸が動きっぱなしになってしまいます。

特に脂肪は消化が悪いので、朝でもまだ胃がもたれているということもあるかもしれません。

つまり消化時間が考慮されないまま、”食べた時刻” とビーマルワンの値を関連付けても意味はないと思うのです。


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(図-2)

ビーマルワンの値が午後10時から午前2時頃にかけてピークを迎えるのは、私達人間が大昔から暗くなる午後6時前後に夕食を摂っていたとすると、ちょうど消化吸収が落ち着いた頃にピークを迎えるように(うまく合成できるように)なっているのではないでしょうか?(図-2)


4.夜遅くの食事が太るのは、原因ではなく結果


夜遅くに食べると全員が太れる訳ではないけど、
夜遅くに食べるようになってから以前より太ったと感じる人もおられることでしょう〜。


これは(何度も言うように)、腸の飢餓メカニズムで説明できます。

朝食も摂らずに、昼食で炭水化物や肉類(少しでも可)に偏ったとします。

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このまま夜の8時、9時まで何も食べないで空腹を我慢している人のほうが(長い目で見ると)太っていきやすいのです(基本体重=BWがアップしやすいという意味)

だから、食べて太ったのは原因ではなくて『結果』だと私は言いたいのです。
『原因』は、偏食や夜遅くまで空腹をずっと我慢していることです。

これを防ぐためには、原因をつくらないことです。

つまり昼食で、繊維質の野菜や海藻、肉・魚、油脂などバランスよく食品を摂ることが大切です。

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もしお腹がすいてたまらないのなら、間食でクッキーや乳製品などでもいいので、お腹に入れておくことです。

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お菓子は太るからと敬遠する人がおられますが、普段からこまめに摂っているほうが太りにくくなります(飢餓メカニズムを防げるという理由)。

普段我慢している人ほど、たまに食べる揚げ物や高カロリーなスイーツで ”太った” と言われますが、それも原因ではなく『結果』です。

また夕食が遅い時間になれば、当然朝食抜きで昼まで食事を食べないという悪循環に陥るかもしれません。
だから、夕食もバランスのとれた食事を心がけることが大切ですし、朝に牛乳やカフェオレ1杯でも飲んだ方がいいのは言うまでもありません。



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