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2015.01.12

”太る” という言葉の2つの意味

<目次>

  1. 混同して使われていることが問題
  2. 現状維持の基点に戻る場合(A)
  3. 現状維持の基点がアップする場合(B)

先ず、この記事を読む前に
「一番優先されているのは現状維持」  をお読みください。

1.混同して使われていることが問題

普段、私達が何となく使っている『太る』という言葉には、2つの意味があると考えます。混同して使われているために、いろんな誤解が生じていると感じました。

例えば、
「カロリーをたくさん摂れば太る」し
「ダイエットして食事制限したにもかかわらず、リバウンドして以前より太ってしまう・・・」
というようなことです。

私は激痩せした時に気付いたのですが、これが理解されていないために間違った情報が氾濫し、大半の人が間違ったダイエットをしている。そして、これが理解してもらえれば、『食べても太らない』という人の理由もわかるはずです。
  

2.現状維持の基点に戻る場合(A)

まず1つ目は、現状維持メカニズムによる、設定体重(set-point weight)に戻ろうとする場合の『太る』です。

太っている(太り気味)人の多くは、太りたくないという理由から日々の摂取カロリーを減らしたり、運動したりして体重を低く抑えています。その場合、体は設定体重に戻ろうするので、当たり前ですが、カロリー制限を止めて以前の様に食べると太ります。

「高カロリーな食品で太る・・・」
「お菓子やケーキを食べたら太る・・・」
と言われますが、ほとんどはこちらの意味です。

「私、食べたらすぐ太る体質なので~」という女性をたまにお見かけしますが、恒常性の機能により体重が戻ろうとしている(ミニダイエット & ミニリバウンドを繰り返している)だけです・・・。


▽俳優の渡辺徹さんは、元々は太っておられたらしいですが、”太陽に吠えろ” でデビューされた時はダイエットして70キロ台だったようです。しかし、結婚される頃(26才)には我慢しきれずガッツリ食べたら、130キロまで太られたそうです。(ダイエットをするたびに最高体重が更新したとも言われていますが、これは後で説明します)

その後、奥様の手料理で一時はマイナス40キロのダイエットに成功したものの、「90キロ➡ 120キロ➡ 85キロ➡ 95キロ➡ 83キロ➡ 101キロ」というように、ダイエットとリバウンドを繰り返されてたというのは有名です~。

(ビーカーに例えると、同じビーカーの中で水の増減を繰り返しているだけ・・・)

ビーカー図(基本1)

3.現状維持の基点がアップする場合(B)

これに対して、2つ目の『太る』というのは、現状維持の基点となる設定体重の値、それ自体が上がっていく場合です。

カロリーを気にして、食べる量を減らしているにもかかわらず、「この1年で3キロ太った・・・この3年で10キロ太った・・・」というように最高体重が更新していく場合です。

これらは食べる量や、摂取又は消費されるカロリー量に基づくのではなく、どちらかと言えば「空腹」(厳密には、私は『腸内飢餓』と定義しました)のメカニズムによると考えています。

【関連記事】➡ 私の言う、”腸内飢餓”の定義

 
例えば、これまで体重60キロを超えなかった人が、この1年で最高体重を更新し63キロになったとします。この場合、設定体重(BW)が60➡63キロになったということで、あなたの現状維持となる基準ライン自体が上昇したということを意味します。

ビーカー図(基本2)

ダイエットしたけど、リバウンドして元の体重まで戻るのは現状維持メカニズム(A)ですが、元の体重より増えてしまうのはこちらの(B)のメカニズムです。それはカロリー制限ダイエットをしている時に腸内飢餓状態が生まれてしまう可能性があるためです。

一般的には「代謝が低下しているときに食べるから、より体重がアップするんだ」と言われていますが、太っている人の方が、基礎代謝が高いことは証明されています。

極論すれば、お相撲さんが太るのは(B)の腸内飢餓メカニズムと(A)のミックスであり、見た目には食べて太っていくように見えますが、ダイエットしたけど、逆に以前よりも太ってしまった人とメカニズム的には同じだと考えます。

【関連記事】➡ お相撲さんが太るのも、飢餓メカニズムと言える
   

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